L'Heure Bleue 〜ルール・ブルー〜

オススメ度:★☆☆☆☆ / キャラ:★★☆☆☆ / シナリオ:★☆☆☆☆



思っていたよりは、ずっとハードな内容でした。
記憶を残した男性と美人姉妹が、古びた屋敷ですごす時間は穏やかに流れ…。
なんて、普通の展開にはなりませんでしたね。
そういう意味では意外性はあった…、ということなのかな?


新システムの試験用ゲーム?

『こなたよりかなたまで』くらいの規模の作品を想像してプレイしていたら、
見事に期待を裏切られました。
「まさか、これだけで終わらないよな」というところでドンピシャリと終わったので、
終わった後にしばらく、ポカーンと惚けてしまいました。

「もしかして、新システムの試験用ゲームだったとか?」

全部終わって冷静になった今、真っ先に思ったのがこれです。
視点切り替えを積極的に取り入れたADVを"とりあえず"作ってみました、と。
そんなことはないのでしょうが、もしそうなら勘弁してくれと言いたいところです。

「あらすじを読んでいる時が一番面白かった」

というのが正直な感想ですね。

確かに、キャラクターそれぞれの視点から、同一のイベントを見ることが出来る構成は面白いのですが、
このシステムの必要性がいまひとつ分かりませんでした。
僕は、むしろ、主人公以外の視点を覗き見れることで、
中途半端に話の裏が見えてしまい、面白さが半減していたように思います。


生活感なさすぎな主人公

記憶を失った主人公が姉妹2人が住む屋敷に居候させてもらっている設定で、
記憶喪失になってから一年後が物語のスタート地点になるのですが、
主人公の行動はとても屋敷で一年間生活した人間のものとは思えないほどに空っぽでした。
簡単に言うと「日がな一日、屋敷の中をブラブラしているだけ」です。
普通、記憶喪失の人間が一年も養生していれば「外」が気になってしょうがないと思うのですが…、どうでしょう?
屋敷と姉妹以外の人間に対する好奇心が、まったく感じられないのはおかしいですよね。
もちろん趣味もないようですし…。
主人公のことが何にも伝わってこないんですよ。
唯一、印象に残っているのは、コーヒーが好きってことぐらいです。


総評 E

記憶喪失の主人公と美人姉妹が住む屋敷で、何が起こるのか? 何があったのか?
主人公の過去にはいったい何が? どうして記憶を失ったのだろう?
屋敷があって、主人公の記憶がなくて…、とくれば、
当然ミステリアスな展開を期待するのですが、全然違いました。
話のオチが屋敷の「内」になくて「外」にあるのがいけません。





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