夜が来る! -Square of the Moon-

オススメ度:★★☆☆☆ / ゲーム性:★★★☆☆ / キャラ:★★★★☆ / シナリオ:★☆☆☆☆



『ままにょにょ』を遊んだときから気になっていたので、廉価版発売を期にプレイしてみました。
廉価版なので、コストパフォーマンスは良いです。
本当は、追加要素を入れてリニューアルしてくれる方が嬉しいのですが、まあ、これはこれです。


ギリギリ感

『ままにょにょ』を遊んだときから気になっていたので、廉価版発売を期にプレイしてみました。
廉価版なので、コストパフォーマンスは良いです。
本当は、追加要素を入れてリニューアルしてくれる方が嬉しいのですが、まあ、これはこれです。

技を使うと体力を消費するのに驚きました。
4分の1や5分の1消費するのは当たり前で、中には6割近く体力を消費する技もありました。
話だけ聞くと、うへ〜、と思われるかもしれませんが、これが案外いけます。
体力を削って繰り出すだけのことはあって、かなり強い効果の設定になっているので、
ちまちま戦うより、思い切って技を使っていったほうが、被害を最小に抑えられる仕組みのようです。
終盤が近づくにつれて、この傾向は強くなってきまして、最後の方は、ほとんど技ばかり使っていた気がします。

アイテムも、湯水のごとく浴びるように使いました。
技を連発すると、すぐに体力がなくなりますから、仕方がありません。
一応、回復技を使えるキャラクターもいましたが、結局それも"技"ですからね。
なかなか上手くいかないものです。

ただ、その"ギリギリ感"ですかね。
それが本作の面白さだと思うのです。
ボタンを連打しているだけで終わるような戦闘だと、この気分は味わえません。
常に全力で戦わないと全滅するような、厳しい状況を切り抜けていくことで、
自分が、もの凄く高次元のところでプレイできているんだ、という錯覚に陥って、変な満足感が出てくるんですよ。

残り体力が1の状態でも技を使い続けられるので、
その状態で上手く立ち回れたときには、得をした気がして気分が良かったです。


キャラは良いけどシナリオが…

『恋愛要素を含むRPG』というだけあって、シナリオは薄かったです。
戦闘以外では、単発の日常イベントが、ちょこちょこある程度。
登校する場面だけを書いた日もあれば、お昼休みだけを書いた日もある、といった具合です。
何もなしに、飛ばされる日の方が多いくらいでした。

本作は、『火者』であるとか、『光狩』であるとか、特有の世界観が読み手のモチベーションを牽引していました。
でも、キーワードに対する掘り下げは全然です。
『火者』と『光狩』というのは、ゲームの中の立ち位置で言えば『味方』と『敵』になるのですが、
クリアしても僕には違いがイマイチ理解できませんでした。
元は同じだよ、というニオイはしましたが、作中で十分な説明がなかったために、結局、分からずじまいです。
RPGが主体なので、ある程度、端折ることも必要だったと思いますが、根っこの部分まで省かれてしまっては、
ゲームの世界観すらも理解できなくなってしまいます。

オープニングムービーで見せた以上のことが、本編中で何一つやれていなかったのが問題なのでしょうね。
設定について説明不足で、キャラクター描写も少ないので、
ムービーに挿入されていた数秒のアニメーションの方が、多くを語ってしまっているんですよ。


総評 ★★☆☆☆

普段は、のほほんとしている先輩が、戦いになると真紅の相貌をギラつかせ、
大鎌で敵を一刀両断する、という素敵なギャップ。

「これがスゲー格好良くてさ!!」

…さて、このモチベーションがどこまで持続するかな?
というのが、本作の評価ポイントです。

思っているよりはいけると思います。
僕は、2周くらい大丈夫でした。
3周いけたら星3つで、4周いけたら星4つだったかもしれません。
キャラクターが魅力的なので、本当ならコンプしたかったのですが、
RPGがめんどう臭くてやめてしまいました。

主人公に技がないこと。
アイテムの種類が少ないこと。
武器の種類が少ないこと。

繰り返し遊ぶには、この3つがネックでした。
「古臭くてやっとれんわ」、となるならまだしも、
ただ単純に量が足りないのが原因なので、どこか釈然としない気分です。





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