天ツ風

オススメ度:★★★★☆ / キャラ:★★★☆☆ / シナリオ:★★★☆☆



隣国の忍集団「冥極党」に滅ぼされた「霞谷」の忍たちが、
組織を立て直し、反撃を開始する。そんなお話。

シナリオとは全然関係ないけど、久しぶりに主題歌が印象に残りました。
クリアしてからもう随分たつけど、いまだに口ずさめるくらいです。


総評 B→C

少年誌的なノリであり、超王道。
B級的な面白さ基準でいうなら充分に合格レベルな良作。

なんだけど、いかんせん長い。長過ぎる。
一周目はたぶん40時間以上かかったと思います。
とにかく話の引き伸ばしっぷりがハンパないです。
「下法七人衆」はたった7人しかいないのに、何回戦ってんだと。
よほどネタを仕込んでいるか、巧みなストーリーを組み立てでもしないかぎり、
同じような顔ぶれ同士の戦いを何度も読むのはつらいです。

この内容なら、おそらく10時間ちょいでまとめても全然読めちゃうんだろうな、と。

主人公が敵に寝返る選択肢や、百沢がらみのイベント、影斎vs朱火のバトルなど、
テンションの上がる場面は何度かあったものの、全体で言うと極一部な印象。

もしこの作品が、もうひと化けする余地があったとすれば、
主人公と焔王鬼と空馬(主人公の父親)の関係性の描き方かなと思います。
作中で主人公と焔王鬼の顔が似ているという話がでてきますが、
明確な答えはでてこないんですよ。

ここで最後に、あっと言わせるような辻褄合わせというのか。
うまい設定が浮かび上がってきたら、40時間を長いとは感じなかったように思います。

いかんせんオリジナル要素が少ない作品ですからね。
ゲームの空気に慣れてくると、どうしてもダレてしまいます。
たとえば…、主人公の十八番「韋駄天」は、
るろうに剣心の「縮地」と一緒だよなぁ、ってな具合に。
どこかで見たような技や設定が多くて、
最初から新鮮味にかけるところがあるのは否めません。

忍者の出てくる話は、エロゲーではあまりないジャンルなので、
相対的に評価が高くなっている気がしました。

とはいえ、ストーリー自体は面白いし、キャラクターもなかなか魅力的なので、
とても惜しいなぁというのが正直な感想ですね。


カードバトルについて

プレイ前は面白そうに思ったのだけど、
実際やってみるとただの運ゲーでしかないのにがっかり。

難易度をあげすぎると、敵の特殊効果がカードバトル開始と同時に発動。
数ターン行動不能になって、ほぼ確実に殺されてしまう。
こちらはLV99が上限なのに、敵はLV250クラスがバンバン出てきて、
もともと大きなハンデがあるところに、この行動不能状態。
ラスボス付近になると、ワンミスでリセットすることに……。

本来はグー、チョキ、パーの読みあいが熱いゲームのはずだけど、
相手がCPUだと心理戦もくそもないしなぁ…。

カードバトルのほうを面白がる人も多いみたいだけど、
ぼくは断然、シナリオのほうが主食でした。





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