ちょこっと☆ばんぱいあ

キャラ:★★★☆☆ / シナリオ:★★★☆☆



他の人のレビューを読んで、音質が悪かったことを知り驚きました。
そんなに悪かったかなぁ、と。
言われてみればそんな気もするけれど、皆いったいどんな環境でプレイしているのだろうかと気になってしまいました。
あぁ、僕は100円ショップの安物イヤホンです…orz


面白いけどすぐ飽きる

物語の舞台は人と魔物と天使が水面下で共存する馬飼野市。
市長兼魔王だった父親が失踪して、急遽、その跡を継ぐことになった主人公のところに、
妃候補の吸血鬼と人狼と機械人形が押しかけて来ます。
今まで普通の人間として生きてきた主人公がプレイヤーの代表で、
非常識なヒロインたちが問題を起こして1人慌てる主人公、というお気の毒な構図が本作のキモです。

街中を人狼が全裸で疾走。
街中で吸血鬼と魔物ハンターが超絶バトル。
街中で突然パーツが外れバラバラになる機械人形。

全編通じて繰り広げられる、不条理系な笑いとお馬鹿な下ネタが笑えます。
爆笑するほどではないのだけれど、気を抜くと口元が緩んでいました。

とはいえ、それも1周目からせいぜい2周目いっぱいくらいまでです…。
物語重視の作品が尻上がりに面白くなるのと反対で、
この手の作品はプレイヤーがギャグに慣れるのを潮に、尻下がりにつまらなくなりますね。
本作は飽きの来るのが特に早かったです。
設定が大味だから、キャラクター別でなく全部まとめて一気に飽きが来てしまったのかもしれません。

極端な言い方をすれば、インストールしてゲームを始めてから、セーブして終了するまでが華でした。
最初にドーンッと面白い設定が来て、笑う体勢になっているときは良いのですが、
一度中断して熱が冷めるとヘタをすれば二度と笑えません。
もう一度、読み手の笑いのツボに、火を入れるほど力のあるネタがほとんどないのです。

本気で笑えたのは、学祭のコスプレ喫茶でナースが検尿の紙コップで飲み物を運んで来たときくらいです。
その後、「ほら。特殊な性癖の方も、世にはおられますから。オシッコガブガブな感じの」のダメ押しで、もう一回笑いました。
これは主人公の友人のセリフなのですが、彼だけは最後まで安定して面白かった気がします。


総評 ★★★★☆

綺麗な絵と笑いを誘うテキストで、そつのない印象を受ける本作ですが、
投げっぱなしで工夫のないネタが多いことだけが残念でした。
たとえば、吸血鬼と魔物ハンターの、じゃれ合うような毎度お約束のチャンバラ劇がそうです。

たしかに、魔物ハンターが桃太郎侍に扮しているのは面白いと思いました。
被っているお面が般若じゃなくてオタフクだったことにも笑いました。
でも、盛り上がったのは全て一回きりです。
何度も繰り返してやるほど上等なネタじゃありません。
やるのなら、登場するたびに被るお面を変えるなりして変化をつけないと、見る側としては楽しみがありません。
仮に、最初はオタフクだったのが、次にヒョットコになって、
「じゃあ次は何のお面を被って来るのか?」となれば、
同じことの繰り返しでも、それはそれで楽しみに見れたと思うんです。
オタフクからの流れで、仮面ライダーやウルトラマンの面を使って、
外しにいっても面白いと思うし、正統派に翁の面などを使ってもキャラクターとのミスマッチで可愛らしかったと思います。

感想もここまで来ると、ほとんど妄想の域に入ってしまっていますが、
まあ、とにかくもうちょっと頑張ってくれたらなぁと…、惜しい作品でした。
キャラクターが個性的で面白かっただけに、よけにそう思います。
人狼のリオ以外は全員好きですね。

リオは人間で言う3歳児程度の知能という設定で、
1○歳以上の女の子だと思って見てしまうと居た堪れなくて、まったく笑えませんでした。
SEXシーンは、なおさらです。
無邪気にSEXをせがむ姿は見るに耐えませんでした。
ボケキャラじゃなくて真性で知恵遅れなキャラクターは、僕の最も苦手とするところです。
何かテーマがあって、コツコツ描いていくような真面目な作品ならともかく、
コメディ系の作品でこの手のキャラクターは勘弁してもらいたいです。
本気で洒落になっていませんので。

それにしても…。
ギャグにはすぐ飽きるのに、金髪ツインテールのツンデレ娘には全然飽きがこないのはなんでなんだろうなぁ…(^^;
これで何人目だよ! って話ですよ。
彼女が「勘違いしないでよね!」と、強がってみせるたびにニヤニヤしていました。





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