サクラ大戦V

オススメ度:★★★★☆ / キャラ:★★★★☆ / シナリオ:★★★☆☆



サクラ大戦シリーズの第5弾です。
今回はヒロインも一新されて「1」からずっと一緒だった主人公も変わってしまい
少し不安はあったのですが、終わってみればやっぱりいつものサクラ大戦。
最初から最後まで飽きずに楽しめました。


面白さのヒミツ

最初は全然興味のないキャラクターでも、
シナリオが進むごとにいい感じにお気に入り感が出てくるのがサクラ大戦シリーズの一番の良さですね。
エロゲーでは、ほぼないパターンだと思っています。
エロゲーの場合、第一印象で好きになれないのは最後までダメなことが多いです。

この違いはどうして起こるのかというと、
おそらくサクラ大戦と普通のエロゲーの選択肢と好感度の仕組みの違いではないかと思います。
僕に関して言えば、サクラ大戦をやるときは普段にエロゲーをやるときよりも
頑張って選択肢を選んでいる実感があります。
もちろんそれは、ダメだったときのリスクが大きい(やり直すのに時間がかかる)という理由もありますが、
生理的な面がけっこう大きかったりもするのです。
本作の場合は好感度が上がるといい感じの効果音が鳴って、
下がるといかにも下がったような不快な効果音が鳴ります。
効果音と合わせてキャラクターの表情が笑ったり不機嫌になったりするから、
好感度が下がると何だか申し訳なくて気まずい雰囲気になるんですね。
で、自然と良い選択をしようという気になるわけです。
エロゲーだと選択肢の意味が全然違って、
単純に「○○ちゃんと○○ちゃんと、どっちを取るか」の選択肢でしかありません。
たとえば学校帰りに「図書室に行く」のか「商店街に行く」のか。
見た目は変わっていますが、プレイヤーが聞かれていることは同じです。

本作だとキャラクターの気持ちを考えて選択肢を選びます。
たとえば、同じことばでも強く言うのか優しく言うのか、
深刻にせずに気軽に答えるのか馬鹿真面目に答えるのか。
こう言ったほうが良いんじゃないかな。
この場面ではこうすべきだろうと、いちいち相手を気遣って選択肢を選びます。
時間制限があって、ダラダラ考えずに直感で選ばされるのも面白いですね。
ほどよい緊張感があります。

本作のキャラクターに愛着が持ちやすいのは、
軽視されているようですが美少女ゲームの基本である選択肢にヒミツがあるのだと思います。
サクラ大戦発売から何年もたつのに、
このシステムを真似するメーカーさんがいないのがちょっと不思議なくらいです。


総評 B

サクラ大戦シリーズに期待するクオリティは十分に満たしていたと思います。
なので、キャラが変わって主人公が変わって、
それで尻込みしているだけのファンならプレイしても大丈夫そうです。

ただ、今回は全体的にちょっと物足りなかったかなぁという気も多少。
戦闘機がパワーアップしなかったことや敵の出所が適当だったことで、
戦闘パートや終盤のシリアスな展開に勢いがなかった感じがします。

でも、2周目に攻略キャラが増えたのは◎。
お気に入りキャラだったので結構うれしかったです。


以下、本編とあまり関係ないこと

○初回版のコントローラーが格好良くて良かったです。
手元で音量の調節できるヘッドフォンも使ってみると意外に便利でした。

○おまけモード?で、携帯サイトに有料で登録しないと遊べないコンテンツがあったのは残念。
ゲームからケータイの会員登録に誘導したいんだろうけど、ビジネスライクすぎて正直げんなりです。

○お気に入りキャラはジェミニです。
とりあえず初見でいい感じやなと思えたのはこの子だけでした。
今回はキャラクターが全体的にイロ物っぽかった気がします。

○今回は何度か長めのアニメーションが入ってました。
この労力をもっと他の部分に…とか色々言いそうになるのですが、やっぱり嬉しいものは嬉しいですね。
ただ、主題歌はちょっとおとなし過ぎた印象です。
サクラ大戦っぽくない感じがしました。
舞台はアメリカだし、いつもよりうるさいくらいの曲でちょうど良かったかも。

と、まあ、こんな感じで。
思ったことを適当に書いてみました。





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